2011年11月1日火曜日

カオス

<iPhone Live>
日曜日の午前中、体調は十分に回復していなかったが、ぜひここだけはと思い故宮博物院に出かけた。

タクシーで博物院に着くと想像を絶する観光バスの数。すべて中国本土からの団体旅行客だ。

一階ロビーは写真のように人で溢れ、さらにその一人一人が「大声で」話し、呼ばわりまくるものだからロビーの中はグワングワンとお寺の釣鐘の中のような有様で(誇張じゃないですよ)、カオスとしか言いようがない。こんな状態が世界中に拡散しているかと思うと、本当に悲しい(ルーブル美術館も)。

しかも、人が多すぎて院内の「案内」が全く見えず、チケット売り場に到達するまでに3人の係員に尋ねる必要があった。

チケットを買う列は比較的短く、団体旅行客のチケットは旅行代に含まれているようだった。これで列が長くてうるさかったら、絶対帰ってたと思うな。

チケットの列に並びながら、「よし、豚の角煮と白菜の国宝だけ見て帰ろう」と自分を慰め、励ます(病み上がりなので精神的にもとても闘えない)。

さて、チケットを手にして他には目もくれず目的の場所へ ...... と私の前に本物の長くてうるさい列が立ちはだかった。ううむ、とかすかな唸り声を洩らしてしまったかもしれない。中国人の列のマナーの悪さには定評があるが、もう「したい放題」。「あの二つだけ見て帰ろう」と再度自分を励まし、列に並ぶ。

故宮博物院では、多分数千人とすれ違ったと思うが、所謂外国人を見たのは3人だけ。ガイドブックに「行くな」と書いてあるんじゃないかと疑いたくなる。

展示場に着いてもなかなか実物は見えない。強気の中国人がガラス面を占拠してしまうので、何も見えない。(おそらく譲るというような概念はないか、あっても長らく教育されていないに違いない。中国本土での交通事情に如実に現れている。ホテルのレセプションですら平気で横入りしてくる)。

一回目はスルーし、もう一度列の上流に並んで徐々に前ににじり寄る。やっと見えても、じっくり見たり説明を読んだりすることはできない。黄河のような人の流れに押し出されてしまう。3回ほど並び直して説明を読破!

目的の二つの国宝を見て、小さな子供のように「もう帰りたい」と思いましたね。ミュージアム・ショップで角煮のレプリカを見つけが、いい思い出とリンクしているわけではないので、何も買わないことにした。数百円までのお土産には黒山の人だったが、千円を超えると閑散としていた。

例の三越の8階の欣葉(Shin Yeh)であわび雑炊を食べ、まっすぐホテルに戻り終日静養。

故宮博物院の悪夢の後では、たまりにたまった会社のメールのチェックがこんなに楽しいなんて ......

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