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我家のメイン・バンク=バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)のサービス=「美術館を身近に(
Museums on Us)」では毎月第一土曜・日曜に各州数箇所ずつの美術館が無料になる。今日は第一日曜で、全米屈指の
ボストン美術館(
Museum of Fine Arts, Boston)もサービスの対象。正規料金は17ドルだから、妻と二人だとばかにならない。また、回数に制限がなく、毎月違う美術館に行けるところがいい。
今日はいつ雨が降ってもおかしくないような曇り空、正に美術館日和。コプリー・プレイス(Copley Place、ホテルやショッピング・モール、オフィスなどのコンプレックス)のランド・マークであるプルデンシャル・センター・ビルが霞んで見える。
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10時開館なので、美術館周辺の路上パーキング(日曜日は無料)に停められるよう9時20分に自宅を出たが、日曜で道が空いていたのでたった13分で着いてしまった。
目的の路上パーキングは空いていたが、若干早く着き過ぎてしまった。美術館の駐車場は30分6ドル(一日最大24ドル)。
美術館の玄関には気の早い観光客が三々五々。
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ボストン美術館へは上の写真のようにタクシーを利用する人も多いが、バスや写真の地下鉄「T(ティーと発音する)」も便利。地元の人でも、高い駐車料金を嫌ってボストン周辺に駐車してバスや地下鉄でボストンに入ってくる人もいる。
ボストンの地下鉄はアメリカ最古で、1897年の開業以来100年以上走り続けている。
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今日は一番乗りだったので、まず2階の一番奥にある印象派の部屋へ。他に誰もいない中でお気に入りの絵を独り占め。ボストン美術館は、ストロボを使わなければ写真撮影は自由。
誰もが一度は見たことのある
ルノアール(
Pierre-Auguste Renoir, 1841-1919)の「ブージヴァルの踊り(Dance at Bougival, 1883)」。何ともいえない可憐さとかすかな色気が交じり合っている。この男は誰なんだ?
本物の絵を観るというのは、やはり何とすばらしいことなんだろう。
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「陶器の花瓶と花(Flowers in a vase, 1869)」。花を描いたら右に出るものはいないと賞賛されたルノアール。どうしてこういう筆のタッチで花の雰囲気が出るんだろう、と不思議に思う。
時間ができたら是非絵を習ってみたいと思っている。こんな絵が一枚描けたら、私なら絵はもう十分と思うだろうけどな。
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筆のタッチといえば、
ゴッホ(
Vincent van Gogh, 1853–1890)の躍動感はすばらしい。ゴッホは、英語ではゴーと発音するので、最初は何かと思う。名前のビンセントは、ゴッホが生まれたオランダではフィンセントらしい。
この「渓谷(Ravine, 1889)」という絵は、
修復中にこの絵の下にもう一枚絵が隠されていることが発見されたという珍しい作品。
モネ(
Claude Monet, 1840-1926)といえば睡蓮の絵を思い出すだろうが、こういう大胆なものもある。「日本衣装の女(La Japonaise, 1876)」。モデルは最初の妻カミーユ。
等身大より少し大きいくらいなので、近くで見ると大変迫力がある。
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偶然「昭和の品格:1930年代の日本(Showa Sophistication: Japan in the 1930', 2/11-11/8 2009)」という日本画の特別展をやっていた。比較的大きい作品が多く、迫力があった。ボストン美術館では、最近昭和初期の作品を17点入手したそうだ。
モガ(モダン・ガール)を描いたSaeki Shunkou(1909-1942)のTearoom(1936)。英語の説明でも"moga"が使われている。このモガもほぼ等身大に描かれている。
Tearoom, produced by Saeki Shunkō for the government-sponsored Shin-Bunten exhibition of 1936, depicts two stylish café waitresses standing next to an étagère with exotic plants. It provides a rare view of moga, the modern girls who flocked to the capital to enjoy the high life, in the workplace.
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大きな竹と筍の日本画の前で模写をする人がいた。しっかり折畳み椅子まで持ってきているが、端の方に控えめに座っているところは好感が持てる。
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ボストン美術館は日本の作品、特に浮世絵のコレクションで知られている。広重、歌麿、北斎など、本当に豊富だ。
絵画の様式として、他とは明らかに異なるものなので、外国人(ここでは私が外国人なんだけど)にも人気がある。
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カフェの前で発見した巨大クッキーの絵。お盆ぐらいの大きさ(絵ではなくクッキーが)。楽しい絵だが、芸術とはいったい何か、と考えさせられる。隣は同じ作家の巨大なチョコレートの絵だった。
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モダン・アートの部屋で
ピカソ(
Pablo Picasso、1881-1973)の絵を発見。ニューヨークのMoMA(The Museum of Modern Art)のコレクションには及ばないが、それでもピカソの絵は、いつでも何処でも印象的。
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ジョン・サージェント(John Singer Sargent, 1856-1925)が書いた油絵「エドワード・ボイトの娘たち(The Daughters of Edward Darley Boit, 1882)」。モダン・アートの隣にある19世紀後半のアメリカの作品を集めた部屋の中でも最も目を引く。
これは、変な言い方だが、写真をくっきりさせたような絵で、大きな絵でもあり、大変に印象的。ここまで来ると、「じゃあ、写真と何が違うんだ?」と言いたくなる。
岡倉天心(1863-1913)は明治に活躍した美術家、美術史家、美術評論家、美術教育者(
Okakura Kakuzo)。明治36年(1904年)、ボストン美術館の中国・日本美術部に迎えられ、明治43年(1910年)、同部部長。ボストン美術館には、彼を記念して天心園という日本庭園がある。
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10時に入館して、あまり熱心に観て歩いたつもりもなかったのだが、気が付けばもうすぐお昼。足もかなりくたびれた。スープとピザの軽い昼食をとる。
そうそう、今日気が付いたのだが、人口という点では圧倒的に中国人が多く、様々の場所で見かけるアジア人は大抵中国人なのだが、美術館で見かけるアジア人は9割以上が日本人。中国人は、例えバンク・オブ・アメリカのサービスで無料だとしても、得をしないものには時間を使わないのかもしれない。そういう意味で、日本人の民度は高いかもしれないな。
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美術館の訪問の最後はミュージアム・ショップで締めくくらねば。ついさっき自分の目で観てきた絵や彫刻のカードやポスターを買うのは楽しい。ボストン美術館のミュージアム・ショップは比較的充実している方だと思う。
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ミュージアム・ショップに隣接するレストラン=ザ・ギャレリア(The Galleria)ではちゃんとした食事がとれるが、値段もちゃんとしたレストラン並み。観光に来た人たちは、壁のモダンアートを見ながら、思い出に残るような食事をするのもいいかもしれない。
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美術館中央にあるドームで覆われたロタンダ(rotunda)。円と楕円の組み合わせが微妙に面白い。
翌日会社で話していたら、隣の部屋の同僚も同じ日の午前中、同じサービスを使ってボストン美術館に居たらしい。しかし、午前中でも遅めだったので駐車場を使ったようだ。ふふ、勝ったね。