2011年9月24日土曜日

Au Petit Riche, Paris

<2011年9月16日>
今日はパリ最終日なので、夕食を豪華にしようということで、ルーブル美術館に出かける前にホテルのフロントでいくつかの人気レストランの予約を頼んでおいた。

しかし、帰ってみると、ミシュランの星のついたレストランやその他の人気レストランは、当日予約を取るのはなかなかむつかしいらしい。

そこで、ルーブルで歩きすぎて足も疲れていたので、ホテルの近くのレストランを紹介してもらった。

ホテルから徒歩数分のこのレストラン= Au Petit Riche (写真右上)は、レトロでエレガントで、200年ほどタイム・スリップしたような感じだ。

店先にはオイスターがならび、食欲をそそる。

店に入るとどのウェイターも「ボン・ソワ」と静かに声をかけてくる。いい雰囲気だ。

客層は地元の人で、少し年齢は高め、といったところだろうか。

まずはオイスターから。

大きくて貝殻が深い種類で、海水の塩分が濃い。ほんの少しだけレモンをかければ十分。アメリカのように、カクテル・ソースをかけようなどという考えは浮かばない。

海水の味と磯の香り、そしてオイスターのクリーミーな味わいに大満足。

この店、ミシュランの星はついていないだろうが、裏通りミシュランなら3つ星は間違いない。

そしてスターターにエスカルゴ(Burgundy's snail in garlic butter)。ガーリックが利いていてとてもおいしい。

一歩間違えるとたこ焼きになってしまいそうなエスカルゴ専用の調理器具がおもしろい。

そしてメインは自家製のソーセージ(roasted chitterling sausage, mustard sauce and French fries)。

見た目はただのソーセージだが、中はジューシーで一般的な「ソーセージ」という概念のものとは違う食べ物。フレンチ・フライは、まあ普通のフライド・ポテトだった。

〆はクリーム・ブルレ。

今回のモントリオール-パリの出張は、タフなスケジュールではあったが、本当に多くの人たちと実のある話ができて大変によかった。人と語り、食べるのは楽しいな。

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パリのマカロン(Macaron, Paris)

<2011年9月16日>
ルーブル美術館から帰って夕食(8時に予約)までに時間があったので、おみやげを買いにホテルから徒歩数分のラファイエット百貨店Galeries Lafayette)に出かけた。この店は本店で、ヨーロッパ最大級といわれている。

店内はすごく混んでいて、案内係で聞くとマカロンは地下の専門店で売っているらしい。

その店= Pierre Herme へ行くと大変な人気で、長い列ができているではないか。早速並ぶ。長い列の先には何かいいものがある、と信じて。

買い物の様子を観察していると、マカロンを2個とか4個買う人もいるようだが、プレゼント用には写真の金髪の店員が手に持っている黄色い小箱が良いようだ。

しかし、値段が分からない。どこにも書いてない。

ようやく自分の番になって聞いてみると、1箱7個入りが17ユーロ、約24ドル、一個あたり約3.5ドルとは何と高いおみやげだ。それがこの長蛇の列とはね。恐るべし、フランス!

7個入りというのも17ユーロという値段設定も、どうにも割り切れなくて面白い。高いことの効用もあって、ここの列の中の人々が、財布の中身と相談しながら、誰々のために何個、そして自分のために何個、と頭の中で数えているのって「幸せ増幅器」みたいでいいな。おみやげって、全般的にそういうものかもしれないけど。

写真は、ラファイエット百貨店名物の巨大なドーム。

大変美しい。

冬には巨大なクリスマス・ツリーが飾られるようだが、ちょっと見てみていような気がする。

ラファイエット百貨店の店内も身動きできないほど混んでいたが、その外もこんな具合に大勢の人、人、人(土曜日の夕方だからかも)。日本の初詣の様相。

フランスはいち早く景気が回復しているのかな? いいサインだぞ!

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ルーブル(Louvre)

<2011年9月16日>
今日(土曜日)はオフで、明日の朝の便でボストンに帰る。決してパリ観光が目的ではなく、土曜日に帰る便のチケットが2倍程度したので、「仕方なく」パリで延泊することにしたのだ。

ホテル(Hotel Banke)のあるラファイエット通り(Rue la Fyette)を東に進み、ヨーロッパ最大級のラファイエット百貨店を過ぎてオペラ座に出て、オペラ通り(Av. de l'Opera)をまっすぐ下ると徒歩10分ほどでルーブル美術館に着く。

途中、オペラ通りにあるスターバックスで朝食。

ルーブル美術館への入り口間近にあるホテル・ルーブル(Hotel du Louvre)。感じもいいし、ルーブルに近いし、地下鉄の駅も近いし、値段が手ごろなら次回泊まってもいいな。

ルーブル美術館。

広大な美術館の建物群とガラスのピラミッド(出入口)。

去年の秋に来たときには、ピラミッドだけ眺めて帰ったが、やと中に入ることができる。

ルーブル美術館の作品を一々紹介しても切がないので、印象に残ったものだけ。

モナリザ。出張前に会った何人もの人たちから「あんなに小さい絵だとは思っていなかった」と言われたが、ちょうど私の思っていたサイズの絵がそこにあった。

ルーブルは、基本的には写真撮影可(多分古い作品が多くて著作権の問題がない)だが、フラッシュは禁止されている(絵を保護するため)。しかし、あまりにも多くの人がフラッシュを使うので、警備員も注意しない。大変嘆かわしい。

モナリザはガラスのケースの中にあって、生で見ることはできない。残念だが、このような状況では仕方がない。

イタリア絵画、《解説》この肖像画はおそらくフィレンツェで1503-1506年の間に制作されたものと思われる。作品はフィレンツェの織物商人フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻、リーザ・ゲラルディーニの肖像であると考えられており、苗字の女性形ジョコンダが作品の「異名」の由来であり、それをフランス語化したものが「ジョコンド」である。《ラ・ジョコンド》は、作品の依頼主には引き渡されなかったものと思われる。レオナルドは作品をフランスまで持ち運び、彼の弟子で後継者でもあったサライがイタリアに一度持ち帰っている。その後作品がどのようにしてフランソワ1世のコレクションに入ったのかは不明のままである。

ルーブルでは時々上を見上げてみた方がいい。天井自体がすばらしい芸術品。

グランド・オダリスク(1814)

ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングル

フランス絵画、《解説》アングルは、夢のオリエントの世界に、ルネサンスにまで遡る長い伝統を持つ、神話世界の裸婦のテーマを移し換えている。巨匠アングルの最も有名な裸体画を注文したのは、ナポレオン1世の妹で、ナポリ王妃のカロリーヌ・ミュラだった。アングルはここで、解剖的事実を無視し、引き伸ばされ、曲がりくねった描線で裸体を描いているが、布地の質感といった細部はきわめて緻密に描写されている。この作品は、1819年のサロンに出品された際、激しい非難を浴びた。

レカミエ夫人(1800)。

ジャック=ルイ・ダヴィッド(パリ、1748年-ブリュッセル、1825年)

フランス絵画、《解説》パリのとある銀行家夫人であるジュリエット・レカミエは、当時最も知られた婦人の一人であった。ポンペイ様式の家具に囲まれて「古代風」の衣裳に身を包んだ夫人を、飾り気のない背景の中に描いたこの肖像画は、1800年において前衛的な作品であった。未完成の状態であることから(その原因は不明なのだが)、震えるようなタッチと背景の「ぼかし」に半透明色で「上塗り」が施される前の、ダヴィッドの技法を調べることができる。

ミケランジェロの囚われの身/瀕死の奴隷。

蒸し暑い夏に汗で体にへばりついた下着を脱ごうと苦労しているようにも見える。

展示の機会を待つ予備軍。

いくらでもあるぞ~って感じだね。

昼ごろになると大量の観光客が押し寄せてきた。早めに回り始めてよかった。

階段の頂上には「サモトラケのニケ」が。

ガイド付きツアーの日本人ガイドが、よくミケだと思っていらっしゃる方がいますが、ニケです、と説明していた。

古代ギリシャ、《解説》羽根を付けた勝利の女神は、サモトラキ島にあった、偉大なる神々の神殿に張り出していた船の船首に立っていた。この建造物は、前2世紀初頭の海戦の勝利を記念するため、ロードス島民が奉納品として献上したものと思われる。姿勢の劇的効果、動きの力強さ、力動感あふれる襞をもつヘレニズム時代のこの作品は、クラシック時代の基準と交わりながら、ペルガモンのバロック的彫刻を予兆する。

戦う戦士

古代ギリシャ、《解説》17世紀よりその名が示すイタリアのコレクションに保管されていた、ボルゲーゼの剣闘士は、実際には戦う戦士を表現したものである。木の幹にエフェソスのアガシアス、ドシテオスの息子とサインがされたこの作品は、前4世紀の偉大なるブロンズ鋳金師、リシュポスの研究を引用している。しかしながら筋肉の強調には、ペルガモンの様式の跡が見える。アガシアスは、ヘレニズム時代の悲壮感をそこに混合しながら、リシュポスの運動選手のような英雄的姿をよみがえさせる事に成功した。

いろいろな人たちの視線が微妙。

ナポレオン三世の居殿大広間(1856 - 1861)。

接客用の大広間らしいが、こんなところに通されたら誰だって平常心を失う。

《7月28日-民衆を導く自由の女神》(1830)

ウジェーヌ・ドラクロワ(シャラントン=サン=モーリス、1798年-パリ、1863年)

フランス絵画、《解説》第二王政復古の政府による憲法違反に反対した自由主義的な共和主義者が、1830年7月27日、28日、29日、すなわち「栄光の3日間」と呼ばれる期間にパリで引き起こした人民の蜂起は、フランス・ブルボン朝の最後の王シャルル10世を失脚させ、その代わりにオルレアン公ルイ・フィリップを王位に即けた。この歴史的な出来事の証人であるドラクロワは、そこに現代的な主題を見出し、それを体系的に、しかしギリシア独立戦争を描いた時と同様のロマン主義的情熱をもって、絵画化している。

《ガブリエル・デストレとその姉妹ビヤール公爵夫人とみなされる肖像》(1594年頃)

フォンテーヌブロー派

フランス絵画、《解説》 描かれているモデルは、アンリ4世(1553-1610年)の寵妃ガブリエル・デストレ(1571-1599年)と、おそらく彼女の姉妹の一人であるヴィヤール公爵夫人、もしくはバラニー元帥夫人と考えられている。ガブリエル・デストレの右の乳房をつまむ、若い女性の愛情のこもった一風変わったしぐさは、ガブリエルがアンリ4世の私生児を懐妊したことを象徴しているという解釈が度々なされている。その背景では、一人の若い女性がおそらく生まれてくる子供の産着を縫っているようで、王の寵妃が身ごもっていることの象徴という説を裏付けている。この絵はルーヴル美術館によって1937年に取得された。

この絵って、時代を考えるとすごい前衛だったんじゃないかと思う。インパクトあったんじゃないかなあ。

中庭の展示に差し込む日差しとプラミッドの格子。

歩きつかれて昼ごはんは美術館内のカフェで。

大変高かったが、おいしかった。値段は憶えていない。

ルーブル美術館に多分6時間以上いて、外にでた。チュイルリー公園(Jardin des Tuileries)内をあるいて次の目的地へ。

エッフェル塔の置物なんて誰が買うんだろうと思っていたが、これが結構売れている。キーホルダーをまとめ買いしている観光客もいたが、そんなもんもらってもなあ~。

グラン・パレ国立ギャラリー。

歩き疲れていたし、入場料も高いので、入るのをやめてプティ・パレへ。次回の楽しみにとっておこう。

プティ・パレ(Petit Palais、パリ市立美術館)。

入場無料で、印象派など、そこそこの展示をしていた。

この辺はパリでも中心部だから、警備が厳しい。中にはちょっと捕まってみたいようなお巡りさんも。

いやあ、今日はよく歩いたな~。

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黄昏のパリ(Paris in the Twilight)

<2011年9月16日>
今回の出張のすべての日程を消化し、今日はちょっと羽を伸ばせる。

ホテルで一休みしてから黄昏のパリのまちへ繰り出した。

写真は、ラファイエット通り(Rue la Fayette)から見た聖トリニティ教会(Sainte-Trinite)。

夕日を受けるコーマルタン通り(Rue de Caumartin)の建物。

黄昏のパリの街並み。立体感を増して、とても美しい。

有名なナイト・クラブ近くの居酒屋。

真夜中のパリ。夜遅くまで若者がたむろしている。

若くない人だってうろうろしているけど ...

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Villa 9 Trois, Paris

<2011年9月16日>
朝から初めての会社を訪問し、昼過ぎまで議論が続き、昼食にありついたのは午後も遅くなってから。

住宅街に突然のように現れたレストラン。地元のフランス人のお店、という感じ。訪問先のCEOの行きつけの店らしく、サーバーもマネージャーも知り合いの様子。

昼ごはんだが Entree(アメリカのアペタイザーに相当)と Plats(メインの料理)から一品ずつ。

私はまずトリュフの載ったサラダ(Salade de pommes rosevald, truffe "tuber aestivum", magret fume)を注文。これはかなり高級なサラダで、ハムもトリュフもおいしいが、所々にかかったドレッシングの塩味が絶妙で感動した。値段もいい(19ユーロ、約25ドル)。

そしてアイオリ・ソースで食べる魚料理(Aioli de cabillaud, legumes cuits-crus, un peu de sud)。

素材とソースと香草のバランスが抜群。25.50ユーロ、約35ドル。

庭に並べられたテーブルの間を静かに歩き回っていたネコ。我家のクーちゃんと比べると随分小柄なネコ。

控えめに餌をねだっていたが、どうも野良のように思える。

こんな立派なレストランで野良ねこを追い払わない、客も文句を言わない文化ってちょっといいな。

Villa 9 Trois
28 Rue Colbert, 93100 Montreuil Sous Bois
+33 (0)1 48 58 17 37

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2011年9月23日金曜日

ガルニエ(Garnier, Paris)

<2011年9月15日>
オペラ座Opera National de Paris)の近くでこのレストラン=ガルニエ(Garnier)を見つけた。

実は、見つけたのではなく、タクシーでホテルに向かっていたときに同僚が見かけたレストランを探し当てたのだ。すばらしい!

店の前にはカキが並び、まさに我々向きのシーフード・レストランではないか。

内装は写真のようにあっさりとした感じ。まだ時間が早いので客はまばら。

ネットの情報ではミシュランの一つ星レストランとなっているが本当だろうか。

スターターは当然オイスター。

かなり味わい深く、海水の塩分濃度も濃いようなきがする。レモンをかける必要すらなくて、海水の味付けで食べるのがおいしい。

どう考えてもシーフード・レストランなのに肉料理(grilled beef rib steak in red wine sauce with shallots)を頼んでしまった。

魔が差したということもあるが、昨日からシーフード三昧だったので、肉料理で生き抜き、というところか。

同僚はいわし料理(glain-grilled sardines, anchovies seasoning and aubergine caviar)。

大き目のいわしを実に正直に料理したもの。

デザートはアイスクリーム(stewed dried fruit, light custard cream and caramel flavoured ice cream)。

これは文句なしにおいしい。

お腹が一杯になって、夜のパリの町をプラプラとホテルに向かって歩く。

すると、タパス料理のカフェから大きな歌声がもれ、フラメンコの踊りが ... 

パリとフラメンコ、ちょっとミスマッチのような気もするが、スペインは地続きで隣の国だもんね。

Hotel Banke の入り口。なかなか格調高い。


Garnier
111, rue Saint Lazare
75008 Paris - France
Tel. +33 (0)1 43 87 50 40
Metro: Saint Lazare or Havre Caumartin

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オペラ座(Opera National de Paris)

<2011年9月15日>
ホテルの部屋で少しだけ休憩してから、すてきなレストランを求めて黄昏前のパリを散策。

ホテルからオペラ座Opera National de Paris)までは徒歩5分程度。

その豪華な建物、金色に輝く彫像、その他の装飾には圧倒される。その内部も大変美しいらしいが、今日はすでに見学時間を過ぎてしまっている。次回訪れる時にはぜひ中に入ってみたい。

オペラ座の屋根の上に建つ黄金色の彫像。雲一つない青空を背景に、西日に輝いて本当に豪華できらびやかだ。

白黒写真にするとその光沢が際立って見えるような気がする。

オペラ座の前の階段に座っている人たち。

パリっ子の待合わせ場所なのだろうか、それとも観光客の吹き溜まり?。

この写真は、オペラ座からオペラ通りの方を撮ったもの。オペラ通りは、オペラ座からルーブル美術館までまっすぐに伸びている。

オペラ座の東側で、偶然ヘア・スタイルのコンテストのようなイベントをやっていた。

野次馬、野次馬。

素人のヘア・スタイルを有名なヘア・デザイナーが評価するというような趣向のもののようだ。紙袋を使った奇抜なデザインなど、なかなか楽しいではないか。

かなり西に傾いた日差しが、パリの裏通りに差し込む。

お腹も空いてきたし、そろそろレストランを探して潜り込むことにしようか。

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