2010年7月9日金曜日

出張-夕焼けと朝焼け(Business Trip - Glow of the Sunset and Sunrise)

シアトルに2泊3日(機中1泊)の出張に行ってきた。

シアトルは遠い。シアトルは西海岸の北端にあるワシントン州最大の都市、ボーイングとマイクロソフトの街、スターバックスの発祥地、そしてイチローのいるマリナーズのホーム・タウン。ボストンからの直行便はなく、行きはワシントンDCで、帰りはデンバーで乗り換えた。

今回はユナイテッド航空を使った。機内で出されるコーヒーはスターバックスのコーヒー。iPhoneでは近くのものは撮影できないらしい。

ボストンを2時30分に出て、ワシントンDC(ダレス空港)で乗り換えてシアトルに着いたのは8時15分。東部時間だと11時15分なので、飛行時間は9時間弱。すぐにレンタカーを借りて出張先近くのホテル(Silver Cloud Inn at Mukilteo)へ。30分強のドライブ。

アメリカのレンタカーは便利で、予約しておけば、空港に着いてレンタカーのエリアに行くと液晶の掲示板があるので、自分の名前と駐車場のロット番号を確かめ、自分でそこに行き、書類を確認して出発進行。出口のゲートで運転免許証を見せるだけ。実に簡単。

ホテルへ向かう途中にボーイングの工場がある。このビルは、単一の建物として世界最大らしい。一緒に出張した同僚のアンディー(Andy)は、こういうことにやたら詳しい。

彼は旅行グルで、飛行機やホテルの予約にもうるさいし、乗り換え空港に飛行機が着陸するや否や、携帯端末を起動して乗り継ぎ便の状況を確認してくれる。添乗員付きの旅行のようで気楽だ。

ホテルに着いたのは9時過ぎ(東部時間では12時過ぎ)。簡単にチェックインだけ済ませ、部屋には行かずに近くのレストラン:創業1938年のアイバー・レストラン(Ivar's)へ。生ガキとチョッピーノ(Cioppino)を注文。お腹が空いていて写真を撮り忘れてしまった。料理も雰囲気も大変すばらしいレストランだった。

レストランの隣にあるフェリー乗り場。9時過ぎなのに釣り人も多い。

今回の写真は全てiPhoneで撮影した。条件によってはiPhoneでも結構まともな写真が撮れるようだ。

夕食を済ませてホテルの部屋に入ったのはほぼ11時(東部時間午前2時)。大変素敵な角部屋で、室内に本物の(火がつく)暖炉、大きなジャグジー(ジェット・バス)とシャワー・ルーム、そして小さなキッチン(コーヒー・メーカーと電子レンジも)が付いていた。多分、部屋が空いていたので無料でアップグレードしてくれたのだろう。

早朝4時(といっても東部時間7時)に目が醒めてしまった。何となく気になってカーテンをあけると雲一つなく、すばらしい朝焼けの予感。以下、時間を追ってホテルの窓から臨む朝焼けのパノラマ。

4時11分撮影。

4時28分撮影。

4時34分撮影。右上には三日月も。

4時49分撮影。

あまりに朝焼けがすばらしいので、これは一生に一度のチャンスかもしれないと思って、ジャグジーにお湯をはって露天風呂気分。2度iPhoneを落としそうになった。

4時51分撮影。

5時01分撮影。

5時になったので、我慢していたジェット水流をガウォーっと噴射開始。この時、バスタブの端に置いてあったiPhoneに水がポッチャンとかかったが、セーフ。

5時03分撮影。

ホテルのロビーに降り、コンピューターから帰りの飛行機のチェックイン。チケットはプリンターに打ち出すとともにメールに送る。そうすると空港でiPhoneでバーコードを見せてチェックインできる。

桟橋の杭の上に本物の鳥が。

5時24分撮影。

これはホテルのラウンジ。豪華というわけではないが、くつろいだ感じがいい。もちろん景色は最高。

5時26分撮影。

5時33分撮影。

朝日が昇り始めた。部屋の窓越しに。

5時35分撮影。

5時35分撮影。

5時37分撮影。

5時39分撮影。

再び部屋の窓越しに。

5時42分撮影。

朝日を受けるフェリー。

6時23分撮影。

モーニング・コーヒーを入れ、再びジャグジー。これはいい。

今日は早朝の2時間で一日分は興奮してしまったので、得をしたような気がする。もちろん仕事も頑張りますよ。

6時37分撮影。

この大きさでは見えないが、中央左上の小さい黒い点はアザラシ。ホテルの窓から野生のアザラシが見えるなんて ...

7時に同僚と待ち合わせて朝食、8時前には出張先へ。様々の人と会い、話し、無事出張の目的を達成!

6時50分(東部時間9時50分)発の飛行機で帰路へ。真夜中にデンバーで乗り換えボストンに早朝の5時30分着。

多少強行軍ではあったが大満足の出張だった。

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2010年7月5日月曜日

ピカソ、ドガに学ぶ(Picasso Looks at Degas, The Clark, Williamstown, MA)

昨日友人夫妻に紹介されたピカソの特別展にさっそく妻と二人で出かけた。今日も雲一つない快晴。写真はバークシャー地方ののどかな風景。

クラーク美術館(The Clark, by Wikipedia)は、マサチューセッツ州の西端、バークシャー地方のウィリアムズタウン(Williamstown)という町にある。我家からは車で2時間半程度。ウィリアムズタウンには全米一のリベラル・アーツ・カレッジウィリアムズ大学Williams College)がある。

特別展は、いくつものテーマ(アイロンを持つ女、カフェ、踊り子の彫像など)でピカソとドガを比較したもので、とても面白い企画だった。ピカソとドガの芸術性の違いが鮮明に感じられるし、「芸術って?」というような基本的な問題も浮き上がってくる。撮影禁止は残念。

ピカソの特別展を1時間ほどでまわり、テラスで昼食。芸術は空腹に勝てない(?)。クラムチャウダーにはもっと抵抗できない(?)。

これはスペインの芸術家Juan Munozの特別展。実に存在感のある展示だった。

写真のなかった時代の精密な絵、3D動画がある時代の抽象画、芸術って何だ?

以下は常設展の中から気に入ったもの。こちらは撮影可。一番大きな部屋がルノアールとモネでいっぱい。何とも贅沢。

Pierre-Auguste Renoir
French, 1841-1919

Marie-Therese Durand-Ruel Sewing
1882
Oil on canvas

どれか一枚あげると言われたら、これを持って帰る。

Pierre-Auguste Renoir
French, 1841-1919

A Girl Crocheting
c. 1875
Oil on canvas

Pierre-Auguste Renoir
French, 1841-1919

At the Concert
1880
Oil on canvas

Pierre-Auguste Renoir
French, 1841-1919

Sleeping Girl with a Cat
1880
Oil on canvas

こうして見ると、猫の絵はルノアールでもむつかしいようだ。僕の水彩(上目遣いのネコ)も捨てたもんじゃないな。

Pierre-Auguste Renoir
French, 1841-1919

Tama, the Japanese Dog
1876
Oil on canvas

「Tama(たま)」ってネコだよね。

Claude Monet
French, 1840-1926

Spring in Giverny
1980
Oil on canvas

Claude Monet
French, 1840-1926

Geese in the Brook
1974
Oil on canvas


Claude Monet
French, 1840-1926

題名を記録し損ねた。

Claude Monet
French, 1868-70

Street in Sainte-Adresse
1974
Oil on canvas

Claude Monet
French, 1868-70

題名を記録し損ねた。

Camille Pissarro
French, 1830-1903

Saint-Charles, Eragny
1891
Oil on canvas

John Singer Sargent
American, 1856-1925

A Street in Venice
c. 1880-82
Oil on canvas

サージャントの絵は雰囲気あるなあ。

John Singer Sargent
American, 1856-1925

Smoke of Ambergris
1880
Oil on canvas

これも。

Sir Laurence Alma-Tameda
British, born in Netherlands, 1836-1912

The Woman of Amphissa
1887
Oil on canvas

これは古い宗教画ではないが、何とも立体感のある絵だった。

さて数時間の芸術三昧の後は記念に「Picasso Looks at Degas」のマグネット(4ドル)を売店で買って、ウィリアムズ大学近くのコーヒー専門店Tunnel City Caffeeで一息。学生も教授らしきおじさんも熱心に勉強中。今日は暑いから喫茶店は快適。

好きなことをした後でも喫茶店で一息入れたくなるのは不思議だ。でも、夫婦や友人とすばらしい経験を反芻するのは、記憶や印象を深める効果があるかもしれない。

最近気に入っているカプチーノとモカ・ケーキ。二人で分ける。

ダイエットに気を遣っているんだかいないんだか、微妙。

帰りはモホーク・トレイル(Mohawk Trail)を通って帰宅。この景色は、去年の秋にも紹介した。全く同じ構図の写真があるので比較してみて下さい。

今回の独立記念日はとてもよく遊んだな。良し、良し。

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2010年7月4日日曜日

独立記念日-運命のいたずら(July 4th - by a Twist of Fate)

実によく運命にもてあそばれた一日だった。

今日は独立記念日でどこも混雑しているだろうということ、そして我家のメイン・バンク=バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)のサービス=「美術館を身近に(Museums on Us)」では毎月第一土曜・日曜に各州数箇所ずつの美術館・博物館が無料になる。

では、ということで妻と二人でボストン美術館(Museum of Fine Arts Boston)に出かけたら、玄関が閉まっている。何と休館。想像だにしませんでしたね。

仕方がないので近くのジャマイカ・ポンド(Jamaica Pond)へ散策に。

今日もよく晴れている。涼しいということはないが、歩いてもちょっと汗ばむ程度。

カモさんたちが船団のようにやってくる。

騎馬警官が公園の周囲を警備している。

馬も警官も今は休憩中。

対岸からみたボート・ハウス。

ヨットのレンタルが1時間15ドル、カヤックが12ドルなので、ヨットは割安。

でも、カヤックも気持ち良さそう。

5月にメイン州のケープ・エリザベスで初めてシー・カヤッキングを体験したので、今日もやってみようかと思ったが、風が強いのでやめた。

飛行機の軽い爆音が聞こえたので空を見上げると、白いスモークでポッポッっと青空に文字が描かれていく。

写真を拡大すると飛行機も見える。

Mohegan SunというカジノがRed Soxを応援しているという宣伝らしい。

旋回しながらだとこうなる。

初めて見たのでとても面白かった。これも今日の運命のうち。

さて池を一周して喉が渇いたのでGPSでスターバックスを検索して行ってみると、友人のお宅にすごく近いことに気付いた。それでは、ということで電話して無理やりお邪魔することに。

それからワインをいただき、何時間も話し込んでしまった。これも今日の運命。

スターバックスに置いてあった絵はなかなか良かった。ヤカンのが700ドル。そうか、売れるような絵を描けるようになれたらいいな、と思った。

そうそう、その友人夫妻が昨日マサチューセッツ州の西端にあるThe Clarkという美術館でピカソとドガの特別展を見てきてとても良かったという。明日行ってみようかな。これも今日の運命だね。

飛行機が白いスモークでポッポッっと青空に文字を描いていく様子。


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