無事マンハッタンを左に見て通過し、ワシントンDC(ダレス空港)で日本行きの便に乗換えた。今は雲の上の人。911のテロも凄いが、その現場の近くにモスリムの教会を建てようとする輩も強烈だ。アメリカは、そういう自由だって認めなければならないから本当に大変だ。
チック・コリアと上原ひろみのデュエットのCDを聞いている。左と右のイヤホーンからチック・コリアと上原ひろみが別々に聞こえてくる。贅沢だな。多分、ジャズ・クラブで収録したのだろう、食器の触れ合う音が心地よく聞える。
最後まで悩んだのだが、本を一冊だけ持ってきた。ボストン日本語学校の古本市で買った藤原正彦著「国家の品格」。合理主義の急先鋒アメリカから日本に向かう飛行機の上で読むにはぴったりかもしれない。そうだそうだと思うことが多すぎるので、是非買って読んで下さい。
簡単にいうと、ここ数百年、西洋文化が優勢だったが、その原動力である合理主義だけでは行き詰まりますよ、というもの。今は飛行機に乗っているので、合理主義の最たるものだなといつも感じるのは、離陸前の安全指導で、緊急時、親がまず酸素マスクを付け、それから子供の面倒をみようというもの。当然実験的裏付けがあるのだろうが、日本人としては違和感があるのではないだろうか。
自分を後回しにするという文化はかなり特殊だと思うが、個人的にはいいと思う。ただ、アメリカにいて歯がゆいのは、そういう文化は合理主義や好戦的な文化に対抗できないということ。じゃあどうすればいいのか、いろいろな場面で日々考えているが、これはという答えはまだ見つかっていない。
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