「改善」は英語でも「Kaizen」だが、フランスにそれを指す言葉や概念があるとは思えない。
公共機関がとにかく不便。コンファレンス会場まではRERという鉄道を使って移動したが、通勤の人たちはコートを着て秋モードなのに、車内は空調(換気)がなくて皆汗だく。
駅構内の連絡や駅にはエスカレーターがほとんどなくて、大きな荷物を持っているともう致命的。改札を通り抜けられない人も続出。そして、やっと会場に着いたら、かばんを預けるのにこの長蛇の列(写真)。
恐らく最大5万人超を収容できるこのコンファレンス会場やそのアクセスがそのアクティビティを支えるだけのシステムとして機能していない。百歩譲って、よほど無能な設計者に依頼してしまったことは不問に付すとしても、今日までこの不便さを放置している感性には驚かされる。
今朝最初に訪れたのは日本の旧財閥系の化学会社。かなり年配の人がいて、何も発言しなかったのであとで名刺を確認したら、何とか研究所の所長、工学博士、執行役員と書いてあった。会社では偉そうにしてるんだろうな。
会議の中で、ある日本人が同席のアメリカ人社員に日本人の化学者がノーベル賞を受賞したことを自慢していた。鈴木カップリングは医薬品の合成にもよく利用されるので、その業績が世界に認められたことは喜ばしいが、日本全体を合わせても私の長女の通う一つの大学にも及ばないことは認識しておいて欲しい。フランス人が改善が苦手だとすれば、日本人は創造性に乏しい、あるいは投資しない。
飛行場に着いてほっとしている。飛行機の中で寝れるといいけど。
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